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コラム 真珠の話題を中心に様々な事を書いています

CHANGE

数十年間続いてきたシステム
既存システムを変えるという事は 容易なことではありません。
それを拒む 様々な抵抗勢力、守旧派、既得権益者が存在します。
彼らが必ずしも悪いという訳でもないですし、彼らなりの理屈・理由が存在するんだと思います。

しかし、現状維持が一部特定の人間を除き 他の大多数の不利益を生じさせる状態になってしまった時、今まで通りのやり方を続ける事で その構造体そのものが縮小・衰退して行く事が明白だと思える時 やはりそれは変わらなければならないと思っています。

既存システムが機能していた頃、それはその時代に合致しており、必要・有益なシステムだったのでしょう。
しかし それが機能しなくなったならば、何か構造的疲弊・欠陥が生じたか、うまく時代にマッチング出来なくなってきている可能性があります。

昨年 日本国民は長らく続いた自民党政権にNOを突き付け 新しい考え方の民主党政権を選択しました。既得権益者 政・官・業・外・電の癒着がもたらす弊害が増大し、地方や一般庶民の生活が疲弊し その不満が爆発し民主党の歴史的大勝利につながったのだと思います。

こと真珠業界においても数十年間続いてきた既存流通システムが制度疲労を起こしているように私には感じます。
生産者はそれの主催する浜揚げ入札会での真珠の売買を通して事業を完結してしまい、そこから先 真珠は一人歩きをし 生産者の意思を受け継がれぬまま市場に流通していくことが多いです。
また 逆に我々業界側の発想よりも二歩も三歩も進んだコンシューマーの趣向・ニーズをうまく捉えることが出来ず、その情報を的確に生産者にフィードバックされていないのが現状です。

変えるという事は膨大なエネルギーを必要とするでしょう。
そしてまたそこには大きなリスク・不安が伴うかも知れません。
変える事によって必ずしも良くない結果が生まれるかもしれません。

しかし 何もせずそこにしがみつき 縮小・衰退の道を待つよりも可憐に「変える」ことに立ち向かってみる勇気、「新しい」ことに挑戦してみる精神 その方が私にはずっと素敵で美徳に感じます。

そんな時代(とき)が 今 訪れているような気がしてなりません。